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100万ドルの夜景を観た次の日に10万円を失った

それはたった2時間あまりの出来事だった。

僕は全財産の半分である10万円を失った。


きっかけはほんの少しの出来心であった

僕は今回6月7日から9日にかけての3日間、香港周辺に滞在していた。

7日 昼 深セン観光 夜 ピンポンマンション

8日 昼 バナナ配布&釣り 夜 夜景

といった具合で8日までの予定は簡単に決まった。

さて9日に何をするか。

流石に香港も3日目となると少し飽きてくる。

深センはもう行ったし…。

そう悩んでいた僕にある危険な選択肢が浮かんできた。

マカオ

「マカオ行ったことないし、せっかくだから行ってみよー♪ カジノでお金増やせたらラッキーだし♪」

僕の行き先はマカオに決まった。

周辺地図

そして運命の6月9日がやって来た。

僕は前日、夜遅くまで100万ドルの夜景を見ていたので、11時ごろに起床した。

100万ドルの夜景として有名な香港ビクトリアピークからの眺め

すぐに荷支度をして、宿舎を出る準備をしていると宿舎のおばさんが、中国語で「近くで政治パレードをやるから見てきたらどう?」と話しかけてきた。

僕はせいぜい地元のお祭りぐらいの規模なのだろうと思って あまり深く考えてはおらず、適当におばさんをあしらって宿舎を出た。

後で調べて驚いたのだが、おばさんが語っていた「政治パレード」はこの日偶然、香港で行われた史上最大級のデモだったのだ。https://news.yahoo.co.jp/pickup/6326196


このデモにコスプレで参加したらどうなっていたことやら。

僕は貴重なチャンスを逃してしまった。

あの時 素直におばさんの指示に従っていれば…

話を元に戻そう。

宿舎を出た僕は適当に昼飯を済ませ、すぐにマカオ行きのフェリーへ乗った。

適当な昼飯
適当なフェリー (奥)

僕はフェリーに乗っている時、カジノ情報を読み漁った。

ポーカー ブラックジャック ルーレット スロット。マカオには実にたくさんのゲームがある。

これだけ多くのカジノゲームを作り出す人間のギャンブル欲の凄まじさを改めて痛感した。

この多種多様なゲームの中で、僕の興味をひときわそそったものがあった。

「大小」だ

「大小」とは簡単にいうと3つのサイコロを同時にふり、出た目の合計が11以上の「大」か11未満の「小」かを当てるゲームである。

当たると賭け金は倍になり、外すと掛け金は没収される。

詳しいルールはこのサイトに乗っているので気になった人はぜひ見てほしい。

僕は知識など一切関係なく、ただ「大か小かをかける」という「大小」の強いギャンブル性に完全に魅了された。

僕はこの「大小」に関するブログを漁った。

すると、あるカジノで初心者が大小で大勝利を収めたという記事が僕の目に留まった。https://macaupackers.com/casino_episode1/

この記事の執筆者はなんと「大小」で1000香港ドル(15000円)をたった1時間ほどで、6000香港ドル(90000円)まで増やしたと語っている

彼の理論はこうだ。

「カジノ側は客に大きな利益をあげさせたくないから、大勢が同じ所にかけた場合は、その逆が出るように仕組んでいる。よって大小の必勝法は賭け金が大か小のどちらかに偏った時にその逆をかける。 」

僕はこの理論を聞いてとても納得した。

実際に勝っている人間が言うのだから信頼できる。

この理論さえ知っておけば、もう勝ったようなもんだ。

10万手に入れたら、何に使おうか。

あらゆる労働をやめて、これからはカジノで食っていこうか。

「マカオカジノ必勝法」なんてブログでも書こうかな~

僕はすっかり勝った気になって、不純な妄想を膨らませていた。

こうして僕がありもしない空想に更けていると、あっという間にフェリーはマカオに到着した。

マカオに降り立った僕はすぐに例のブロガーが勝利したと伝えらている五ツ星ホテルシェラトンマカオに向かった。

そして着いたシェラトンマカオはカジノからレストラン、さらには巨大なホールまで兼ね備える大変豪華な建物だった。

しかし この時僕の頭の中はカジノに侵食されていたため、写真をとる余裕などなく、ただただ道行く人々に「where is casino?」と聞き続けていた。

そして 心優しいホテルマンたちに助けられ、僕はついにカジノの扉を叩いた。

カジノ内撮影禁止のため 内部の写真はこれだけです。
実際にこの写真を撮ってる時に注意されました。

カジノ内では夕方にも関わらず、多くの人々が血走った目で必死にゲームの行方を追っていた。

彼らの真剣な姿は僕の賭博欲求に火をつけた。

「賭けたい 賭けたい 賭けたい」

僕はすぐに両替所に向かい、会員専用ゴールドカードを作り、手持ちの600香港ドル(9000円)をチップに変えた。

会員カード(帰国後撮影)

「これがチップか」

このころまだチップを日本円計算する余裕があった僕は1枚1500円という破格の100ドルチップの重みを強く感じていた。

そしてこの6枚のチップを握りしめ 僕は「大小」が行われるフロアに向かった。

案の定「大小」には多くの人々が集まり、至るところで悲喜こもごもな歓声が上がっていた。

撮影禁止なのでイメージ

しかし僕はここである重大なミスに気づいた。

ここの「大小」の最低賭け金は300香港ドルだった。僕の手持ちは600ドルしかない。

つまり僕は最低2回しか賭けに参加することができない。

ただ今の僕には最強の「理論」がある。

僕の持ち金が足りないことなんて、何の問題でもない。

僕は先ほど紹介した「大勢が賭けた方の逆側に賭ける」を実践する機会をうかがった。

するとすぐに 「大」の側に 数十枚の1000香港ドルチップ(15000円)が置かれるなど、その場にいた全ての人々が「大」の側にチップを置く瞬間が訪れた。

「チャンス」

僕は彼らの動きに反してすぐさま「小」の方に300香港ドルチップを置いた。

「しめしめ 大勢に流されるなんてバカな奴らだな」

そんなことを考えて結果を待っていた。

しかし待っていたのは驚愕の現実であった。

「負け」

電光掲示板には14の数字が掲示されていた。

自らの勝利に喜ぶ人々を尻目に、ただ一人だけ別の方へ賭けた僕の300香港ドルは虚しく回収された。

「あり得ない 何かの間違いだ」

僕は別の卓でもう一度理論を試したが、結果は変わらかった。

こうして僕のなけなしの600香港ドルは10分足らずで消えてしまった。

現金を失った僕は悩んだ。

ここでカジノを辞めるか、それとも…。

しかしフェリーの時間までまだかなりある。

それに理論が破れた今こそ「真のギャンブル」を味わうチャンスなのではないか。

僕は本能的に検索を避けていた禁断のワードをグーグルに打ち込んだ。

「マカオ カジノ クレジットカード」

検索結果 使える。

知ってしまった。もう戻れない。

僕はすぐさま両替所に行き、2000ドルチップ(30000円)を手に入れた。

そして僕は再び「大小」のフロアに戻った。

僕は理論を捨て、本能と周りの流れを見て300香港ドルチップを賭けた。

すると先ほどまでの苦労が嘘だったかのように勝利をあげ、一時はプラス900香港ドルまで増やすことに成功した。

しかしここで僕に危険な誘惑が襲った。

「1000単位で賭けたらどうなるのか」

僕の周りのギャンブラーたちは1000ドルチップを数十枚所有し、みな1000単位で賭けを行っていた。

そんな中、1人だけ最低賭け金300ドルを賭け続ける自分を見ているのが悲しくなってしまった。

「せっかくマカオに来たんだから派手に行こうぜ!」

僕は手持チップの大半である2000ドルチップを派手に賭けた。

「負け」

僕がこれまでコツコツためたチップたちは見るも無惨に回収されてしまった。

その後も流れは変わらず、僕は再び無一文となった。

「なんかイケる気がする」

コツコツ戦法で一定の手応えを感じた僕は「もうちょいあれば勝てる」と確信し、今度は3000香港ドル(45000円)分のチップを購入した。

「もう2度と全賭けはしない」

僕はこう固く決意した後、再び決戦の地へ足を運んだ。

三回目の挑戦は困難を極めた。

500ドル勝っては500ドル負ける、長い勝ちも負けもなく、戦いは長期化した。

それでも少しずつ借金は減っていき、カジノ開始から1時間がたったころには最高2600ドルまで膨れた借金は400ドルにまで減っていた。

「この一進一退の流れを何とかして変えたい。」

そう考えた僕はどうやったら流れを変えられるか考えた。

しかしもはや1時間以上カジノに入り浸り、すっかりギャンブル脳になっていた僕の頭に浮かんだ考えは

「大きく勝つ」 だった。

喉元過ぎれば熱さ忘れる。あれほどさっき痛い目を浴びたはずなのに、この時 もう先ほどの全賭け負けが脳裏から消えかかっていた。

「大丈夫 勝てばいい」

僕はこの時の手持ちの大半であった3000ドルを賭けることに決めた。

「絶対勝つ」

僕はこの3000ドルを賭けるにあたって、この「大小」の法則性を導き出そうと考えた。

しばらく賭けるのをやめて観察していると、

このカジノには全部で「大小」の卓が15個ほどあったのだが、いくつかの卓では、連続して同じ数が出やすいことが判明した。

そして これらの卓に絞って観察を続けると、

大と小が交互に出る可能性が極端に低いことが分かった。

つまり長く大が続いた後に小が出た場合は次も連続して小が出る。

僕はこの法則性の正しさを確信した。

そして特定の卓に絞り、その瞬間を刻一刻と待った。 

「大」「大」「大」「小」

来た。

僕は誰よりも早く「小」の部分に3000ドルチップを置いた。

そして僕は祈るような思いで、ただひたすらサイコロの入った箱を見つめていた。

ディーラーが賭け時間の終了を伝えていた。

僕にはもう箱しか見えていない。

何度もうんざりさせられた待ち時間での大げさな演出も今は耳に入らない。

たった数秒の待ち時間が永遠に続くかのように感じた。

「来い!」

箱が開いた。


そこにあったのは4と6が記されたサイコロだった。

もうひとつは覚えていない。

僕は4と6が見えた時点でそっとその場を離れた。

卓上では「大」をコールする演出と、人々の歓声がこだましていた。

また負けた。

一時間かけてマイナス400ドルまで持っていった借金は一瞬で3400ドルまで膨れ上がった。

理論とは何だったのか。

僕は全ての気力を失い、残りのチップも惰性で適当に賭け続け、最後には全て失った。

こうして僕はカジノにてたった2時間で全財産の半分である10万円を失った。

帰り道 僕は自分が10万円を失ったという現実を理解できず、「何か楽しい体験をしたんだ!」と思い込み、ずっと笑っていた。

あはははははは! あははははははは!

香港の巨大魚を狙おうとした、しかし挫折した。

話は数週間前にまでさかのぼる。

僕は今回の旅を実行するにあたって、

いくつかの香港に関する旅ブログを読んでいた。

こうした旅ブログの多くは、グルメや観光地といったありきたりなものが多かったが、

その中で ある個性的なブログが僕の目を引いた。

「香港のドブでアフリカの巨大魚「クラリアス」を釣る」http://www.monstersproshop.com/hongkong-clarias-catfish/

「ドブ」「アフリカ」「釣り」といった香ばしいワード。

そしてアフリカの巨大魚という異名にふさわしい圧倒的なビジュアル。

これらのロマン要素は、半年ほど前の自給自食生活以降、鳴りを潜めていた僕の釣り欲求を完全復活させた。

この記事によると、どうやらこの「アフリカの巨大魚」はルアー(疑似餌)に食い付くとのことだった。

しかしこれまでの僕の釣り経験といえば、せいぜい生きたエサを使った雑魚釣り程度で、

「巨大魚」と呼ばれる魚をルアーで釣ったことはないし、適切な道具も持っていない。

ならどうする?

答えは一つだ。

「買う」

僕は足りない脳ミソと資金を半回転させ、

「ルアー 初心者 オススメ 竿 」などと検索しては、ヒットした商品をなんの疑いもなく次々と購入していった。

竿 リール 糸 ルアー 気づいたときにはもう総額は15000円を超えていた。

この時 僕は「この商品を買った人はこんな商品も買っています。」と言って、竿の後はリール、リールの後は糸といった具合で次々と商品を紹介してくるアマゾン商法に完全に釣られていた。

釣りを始めるにはまず、自分が釣られないといけないということを、僕はこの時痛感した。

なにはともあれ、僕は巨大金をはたいてアマゾンに釣られたことによって、アフリカの巨大魚を釣る準備を完了させたのであった。

こうして準備を完成させ、意気揚々と香港に乗り込んだ僕であったが、いまだに一抹の不安を抱えていた。

「正確な場所が分からない」

先ほど述べた記事では、釣りを行った場所まで「地下鉄」で行ったということが書かれているのだが、実際にどの駅で降りて、何分歩いたかといった詳細な情報が書かれていない。

「自分で見つけた場所を安易に教えたくない」という釣り人特有のプライドなのかも知れないが、情報サイトとしてはあまりにも不親切すぎる。

他のサイトを見ても、詳細な情報が書かれているものは無かった。

仕方がないので、僕は「地下鉄」「ドブ川」といった数少ない情報で、グーグルアースを使って釣り場を探すことにした。

そして探すこと数分、泊まっていたホテルの近くに怪しげなドブ川があるのを発見した。

大量の汚水を吐き出しそうなビル群、汚水を濃縮していそうな狭い川端。「アフリカの巨大魚」が潜む川に違いない。

僕は迷わず行き先をこの川に決めた。

そしてバナナ配布を終えた6月8日の正午、

僕は大きな期待を胸にこの川へ向かった。

今回の釣り場の最寄り駅である大囲駅

最寄り駅に降り立つと、すぐに期待どうりに巨大なビル群たちが僕の姿を出迎えた。

「巨大ビル群の影に潜む巨大魚」

僕はビル群の先に存在するであろう未知なる巨大魚についての妄想を膨らませながら、

釣竿を片手に上機嫌で釣り場への道を突き進んだ。

途中、道行く老婆が僕の釣竿を見て、何か語りかけてきていたが、当時の僕に彼女の声を聞き入れる聴力は無かった。

そして駅から歩くこと十数分、僕はついに釣り場であるドブ川にたどり着いた。

「さてどこから巨大魚を狙おうか」

そう川を見下ろした次の瞬間、僕の目の前に衝撃の光景が広がった。

「水が無い」

川の水は完全に干上がり、とても魚を釣ることのできる状態ではなくなっていた。

さらに川辺には至るところに「釣り禁止」を意味する看板が置かれていた。

「間違えた。」

僕がグーグルアースで見たドブ川はただの干上がった水路だったのだ。

おそらく途中で話しかけてきた老婆は、僕に釣りができないことを伝えにきていたのだろう。

僕はこれだけの巨大金をはたいたのにも関わらず、竿を使うことすらできないという現実にひどく落胆した。

しかしせっかく香港まで釣り道具を持ち込んだのだから、何とか釣糸くらいは垂らしたい。

水路があるということは、水路につながる川があるに違いない。

僕はなけなしの容量を用いてグーグルアースを開き、近くの川を探した。

すると案の定 近くに川端の広い川があることが発覚した。

僕はすぐにこの広めな川に向かうことにした。

このころ もはや僕の目的は完璧に「巨大魚を釣る」から「釣糸を垂らす」に変わっていた。

バスや電車を乗り継ぐこと数十分、ついに広めな川が僕の視界に飛び込んできた。

この川も先ほどの川と同じく、「釣り禁止」の看板が置かれていたし、小魚が跳び跳ねている程度で、全く巨大魚がいる雰囲気は無かった。

もうそんなことはどうでもいい。

僕は「釣り糸を垂らせる」という喜びに溢れ、比較的安全そうなところから川岸に入り、釣りを始めた。

釣りを始めるとすぐに若干のアタリがあった。

「魚が食いついた!?」

正直 釣りを始めることができただけで、感動していた僕はまさかのアタリに驚き、急いでリールを巻いた。

「はたいた巨大金」「最高気温37℃」

「徒歩数十分」「干からびていた水路」

「釣り禁止の看板」

この時 僕の脳裏には今回の釣りを始めるまでの苦労が走馬灯のようによぎっていた。

いま この瞬間 全ての苦労が報われようとしているのだ。

僕は万感の思いで竿を引き上げた。

「ゴミ」 

僕は静かに竿をたたみ、釣り場を後にした。

バナナは人を笑顔にする

僕は以前大学でこんな企画に参加したことがある。

「バナナの格好でバナナを配る。」

当時の様子はしゃおじょんブログにまとめているのでぜひ見てほしい。

このバナナ配布企画は、配布予定のバナナが一瞬で無くなるなど、学生の間で大いに好評を博した。

またバナナを受け取った学生たちが、みんな笑顔になっていたことから、

僕たちはバナナに不思議な力があることを確信するようになり、いつかこのバナナ配布企画の規模を拡大したいと考えていた。

最初の配布企画成功から半年、ついにこの野望は東京から約3000km離れた「香港」の地で実現されたのであった。

前日の「ピンポンマンション」企画成功によって調子に乗っていた僕は朝起きると、朝食を適当に済ませた後、バナナコスプレに着替え、すぐにスーパーへと向かった。

あった!

流石は果物の王様バナナ。

フルーツ大国香港でも、他のフルーツを押し退け、圧倒的な存在感を誇っていた。

僕は迷わずこのバナナたちを手に取り、次々とかごの中へ入れていった。

「カモン バナナ!!」

レジの方から明るい声が聞こえた。

振り向くと、そこには満面の笑みを浮かべた店員の姿があった。

多種多様な人種で溢れる香港でも、バナナの格好をした者が大量のバナナを買い占める光景は珍しいのだろう。

僕は彼女らに呼ばれるがまま会計を済ませ、

宿に程近い香港の大都市「尖沙咀」に向かった。

いざ駅前に陣取り、バナナ配布を始めようとした時、僕はある問題点に気づいた。

「道が狭すぎる」

先ほどの写真からも若干分かると思うが、

駅の出口はとても狭く、また繁華街ということで人がとても多く、道路を陣取るのは明らかな迷惑行為であるように思えた。

そこで僕は歩きながらバナナを配布していく作戦に切り替えることにした。

道行く多くの人々はこのバナナ男に興味を持ち、「Banana!」「香蕉人! (中国語でバナナ男)」と声をかけてくれたが、なかなかバナナを受け取ってくれる人はいない。

無理もない。今回バナナ配布を行ったのは最高気温が35度を超える猛暑日の真っ昼間。

多くの人々は謎のバナナ男が配るバナナなど食べたくないはずだ。

僕はこの状況を何とか打破しようと、

「Does anyone like banana? (バナナが好きな奴はいるか?)」と叫びながら歩いたり、

「Iam bananaman (俺はバナナ男だ)」と言って実際にバナナを食べるパフォーマンスを見せたが、全く効果は無かった。

「バナナは配布は香港ではウケないのか。」

そう落ち込みかけていたその時、

僕は街中にバナナを求めているであろう大衆の姿があるのを見つけた。

「いける」

そう確信した僕はお決まりの「Does anyone likes banana」で声をかけた。

すると驚くことに彼らは我先にと言わんばかりに僕にバナナを求めてきた。

写真は群衆の裏から撮ったものです。表から撮るのを忘れていました。

「やはりバナナは世界共通なんだ。」

僕は改めてバナナの凄さに感動し、彼らの要望通りにバナナを配ろうとした、例の奴らが近づいていることも知らずに…

「Get out! 」突然背後から怒りに満ちた声が僕を襲った。

どうやらこの群衆たちはある施設の入場待ちの人々ならしく、この施設の警備員が列の管理を行っていた。

先ほどの写真の左はじに少し写っている

この警備員が列の秩序を乱そうとしているとして、僕に注意してきたのだ。

僕は当初 聞こえないふりをしていたのだが、

彼は僕のことを捕らえようとする勢いで近づいてきたので、僕はとっさに逃げるほかなかった。

海外で一番恐ろしいのは国家権力に捕まることだ。言葉も通じないし、日本の常識も通じない。

さらに僕はこの時パスポートを持っていなかったので、もし捕まってしまえば、何をされるかは全く分からない。

僕は完全にビビって、バナナ配布もそこそこにして、すぐ彼の目が届かないところへ逃げた。

「もうバナナ配布をやめようか」

諦めのムードが僕の中で生まれていた。

しかしここで僕の脳裏の中に、以前 日本でバナナ配布をした時にも国家権力の妨害を受けそうになったことが浮かんできた。http://nowloading424.info/%e4%b8%87%e3%81%8c%e4%b8%80%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%aa%e3%82%93%e3%81%aa%e3%82%93%e3%81%a0/

あの時は一度いなくなったふりをして、もう一度戻ってバナナを配っていた。

「あの頃に負けてはいけない。」

僕は当時の気持ちを思い出し、道を一週してすぐに群衆の元へ戻り、警備員がいなくなった隙をついてバナナを配った。

僕が再び姿を現すと、群衆は僕に向かって手を振り声援を送ってくれた。

僕は彼らの気持ちに答えるために、必死でバナナを配った。そして配り終わって辺りを見渡すと、バナナをもらった人々がみんな笑顔になっていることに気づいた。

もはやバナナに不思議な力があるということに疑いの余地はないだろう。

だから僕は最後にこう言いたい。

「バナナは人を笑顔にする」

「ピンポンマンション」のあるべき姿

皆さんは香港に「ピンポンマンション」という風俗店があるのをご存知だろうか。

詳しいことはこのサイトで解説されているため割愛するが、

簡単に言うと、マンションの一室に潜む嬢の部屋をピンポンして気にいった嬢が出てきたらSEXをするという風俗店である。

僕は長年この「ピンポンマンション」という名称に疑問を持ち続けていた。

なぜなら「ピンポン」と検索して出てくる画像は軒並み卓球🏓関係の画像ばかりで、インターフォンの画像がでてくることはまずない。

またピンポンという言葉は英語でも卓球の意味で「ping-pong」として使われ世界的にも親しまれている。

つまり「ピンポン」= 卓球というのが全世界の常識であり、「ピンポンマンション」はSEXではなく卓球が行われるマンションでなければならないのだ。

僕はいつか必ず「ピンポンマンション」で卓球をしてこの「ピンポンマンション」が抱える矛盾を是正しようと心に決めていた

僕は今日中国から香港に降り立った。

僕は香港に降り立った瞬間に、この野望を果たすため、ありとあらゆる観光地を無視し、日本で買った卓球セットを持ち、「ピンポンマンション」へ向かった。

今回向かった「ピンポンマンション」はその名も「發利大廈」

性に餓えた男で溢れていたパタヤの街とは違ってこの「發利大廈」は多くの健全な観光客が集まる街中で唐突に現れた。

中に入るとすぐにエレベーターがある。どうやらこのマンションは9階建てのようだが、

9階のゲストハウスと1階の受付を除いた全てのフロアが「ピンポンマンション」として使われていた。

エレベーターを出るとすぐに怪しい店特有の独特のネオンが僕を迎えた。

奥へ進むといくつかの部屋があり、

それぞれの部屋に「稍后片刻」(お取り込み中)の札か、「欢迎光临」(空いている)の札、どちらが掛けられ、

性客たちは我先にと言わんばかりに次々と「欢迎光临」の札が掛けられた部屋にインターフォンを鳴らしていた。

また興味深いのがこの「ピンポンマンション」区域のすぐとなりのフロアに居住者がいるということだ。

(住宅なので騒がないでくれという意味)

なぜ彼らはこんなところに住んでいるのか?

この「ピンポンマンション」のヘビーユーザーなのか、はたまた「ピンポンマンション」の経営者なのか。想像は尽きない。

この頃になると僕は本来の目的を忘れ、純粋に「ピンポンマンション」を楽しんでいた。

しかし僕はある重要な事実に気づいてしまった。

僕がいった時間は夜も深くなりつつある20時ごろで僕以外の性客たちも多く存在していた。

そしてこの性客どもは「欢迎光临(空いている)」と書かれた札を見つけると、片っ端から、インターフォンを鳴らし、嬢を呼ぶと、あろうことか出てきた嬢を無視して立ち去っていたのだ。

彼らはこの行為を自分の好みの嬢がでてくるまで何度も繰り返していた。

「許せない。」

いくら彼女たちが仕事だからといって、「呼ばれたら無視」を何度も何度も繰り返されれば、傷つくに違いないし、

ただでさえ望まないセックスを強いられ、不満を感じている中での拒絶が彼女たちにどのような感情を与えるのかは想像に難くない。

自らの性的快楽にしか関心を持たないこれらの性客たちに僕は激しい憤りを覚えた。

同じ畑で働く者として、彼らの横暴に一石を投じなければならない。

僕は直前にNOを突きつけられた嬢と卓球をすることに決意した。

正直なところかなり緊張していた。

あたりには監視カメラが張り巡らされ、これらのカメラの映像は常に入り口付近で監視されていた。

卓球のラケットを片手に辺りをうろつく金髪男は明らかに要注意人物だ。嬢に卓球を求めた瞬間に恐ろしい奴らにつれていかれたらどうしようか。

でも僕にはこの「ピンポンマンション」を変えなければならない指命がある。

僕は意を決してインターフォンを鳴らした。

「ハロー」嬢の明るい声と共に僕は部屋の中へ入った。

中に入るとすぐに嬢が服を脱がせようとしたが、僕はラケットをみせて「私はあなたと卓球がしたい」と伝えた。

すると彼女はこの世で最も「素っ頓狂」という言葉がふさわしいと言えるほど「素っ頓狂」な顔で僕の方を見た。

彼女が精いっぱい振り絞った「なんでピンポンなの」という言葉に対し

僕は「日本ではここをピンポンマンションと呼んでいる。だから私はここでピンポンがしたい」と語った。

この言葉の意味がしっかり伝わるとは思っていなかったが、どうやら嬢はある程度納得したらしく、「本気?」と言いながらケラケラ笑っていた。

しかし僕はここで僕は大きな見落としがあることに気づいた。

「ピンポンマンション」の各個室は中にダブルベッドが置かれているだけの粗末な部屋だ。

僕はこのダブルベッドのベッド部分をとって残る土台をピンポン台にしようと考えていたのだが、

思いの外ここのダブルベッドはベッド部分が多く、また部屋も狭いのでベッド部分をとれそうにない。

参考画像

どうしようか。僕がとっさに思いついたのは

「エアピンポン」だった。

ピンポンを楽しみたいという気持ちさえあれば、台なんて必要ない。己の気持ちだけで勝負しろ。

僕はつたない英語で必死にこの「エアピンポン」のルールを説明した。

嬢も最初は全く分かっていないようだったが、「演技がうまいほうが勝ち」「あなたが勝ったらチップを渡す」と説明すると快く乗ってくれた。

こうして「ピンポンマンション」にて世にも奇妙な「エアピンポン」対決が始まった。

当初、嬢は慣れない「エアピンポン」に恥ずかしがっていたのか、なかなか良い演技をしてくれなかった。

そこで僕は彼女の緊張をほどくためにオーバーな動きと「チョレイ」を交えた激しい演技を披露した。

すると彼女も僕の動きに呼応してスマッシュを決めようとするなど激しい演技を見せ、試合は壮絶なラリーの打ち合いとなった。

長い激闘の末、最後は彼女の強烈なスマッシュが決まり、僕はあえなく敗れた。

彼女の素晴らしい演技に感動した僕は最初に話し通りに100香港ドル(1400円)を手渡した。

すぐに次の試合を始めようとすると、

嬢が「どうせあなたもSEXがしたいだけなんでしょ」と言いたげにベッドに座り込んだ。 

僕は彼女に全てを伝えなければならないと思った。

「The only thing I want to do is ping-pong ! 俺がしたいのは卓球だけだ。」

すると嬢は全てを理解してくれたかのように立ち上がり、「リアルピンポン!」と僕に語りかけた。

最初何を言ってるのかよくわからなかったが、どうやらノーバンで卓球のラリーがしたいとのことだった。

僕は彼女の飽くなき探求心に感銘を受け、この申し出を受け入れた。

最初はほとんどラリーが続かなかった。

無理もない。お互い卓球は素人で、部屋もとても狭い。

それでも僕らはラリーを続けよう試みた。

そして挑戦すること数回、

ラリーはついに10回を超えた。

僕らはその瞬間、自然に笑顔で溢れ、互いにハイタッチをして喜びを分かち合った。

おそらくその日、僕が彼女に触れたのはこのハイタッチだけだっただろう。

「嬢を気持ち良くさせるテクニック」なんてでたらめなことを言う奴がたまにいるが、

少なくとも「ピンポンマンション」のような性客の欲望を一方的に押しつけるSEXで嬢側の気分が良くなることはあり得ない。

ではどうすれば客側と嬢側の両方が気分良く時間を過ごすことができるだろうか?

その答えこそが そう 「ピンポン🏓」だ。

少なくとも僕は今回、新しい体験ができて気分が良いし、嬢は先ほど述べた通り、撮影に応じてくれるほど上機嫌だった。

ピンポン🏓は関わる人全てを笑顔にする。

だから僕はこの「ピンポンマンション」は男女がピンポン🏓をすることのできる場所に変えるべきだと思う。

それこそが「ピンポンマンション」のあるべき姿であると僕は思う。

「ゴーゴーバーに行く男は地獄に落ちる。ゴーゴーボーイズに行く男は天へも昇る。」

「ゴーゴーバーに行くような男はいつか地獄に落ちる。」https://lifework-freedom.com/?p=5703

これは僕がタイにタイ在中、偶然見つけた某ブロガーの一言である。

この時まだ僕は彼がこの言葉を通じて伝えたかったことが何なのか知る由もなかった。

「風俗といったらパタヤだろ」

そんな性に飢えた超獣しゃおじょんの猿の一声によって、僕らはタイに到着後、すぐに首都バンコクから南へ160km離れたパタヤへ向かっていた。

僕もタイに来て初めて知ったのだが、

パタヤは多くの風俗店やナイトクラブが乱立し「アジア最大の歓楽街」「男の楽園」といった異名を持つ巨大都市ならしい。

そんな大歓楽街パタヤであるが、昼の街並みは静かな飲食店が数店営業している程度で、人も少なく至って普通だった。

「旅行サイトで騒ぎ立てられていた観光地が実際行ってみると、案外しょぼかった」なんてことはよくあることだし、

僕もこの時はパタヤもこのいわゆる「ガッカリ観光地」みたいなものだと考えていた。

しかし夜になると パタヤは姿を変えた。

街は人で溢れ、昼に閉まっていた店はネオンを照らし、店の前では際どい格好した女が、道行く全ての男たちに声をかけていた。

僕は完全にビビっていた。

僕にとっての歓楽街経験はせいぜい日本の歌舞伎町くらいだ。

歌舞伎町のキャッチは声はかけてくるものも、断ればすぐに諦める。

しかしパタヤのキャッチは違う。彼女たちは僕らが何度断っても、言葉が分からないふりをして食い下がり、しまいには無理やり腕をつかんで強引に店へ引きずり込もうとする。

恐ろしい。流石「アジア最大の歓楽街」と言われるだけはある。

今回は4人で旅行をしていたのだが、本ブログ初登場のずおたんこんりんもおおむね僕と同じような反応をしていた。

しかしそんな僕たちを尻目に1人先頭を切って歓楽街を突き進む男がいた。

しゃおじょんだ。

彼は予め有名なゴーゴーバー(持ち帰り可能なキャバクラ)を調べ、その情報を頭にいれ、普段は決して開くことのないGoogleマップを開き堂々と街を突き進んでいった。

その姿はまるで逃げ惑うヘブライ人奴隷を引き連れて海を渡った聖人モーセの様だった。

戸惑う僕らはこのモーセに引き連れられて、パタヤで一番有名なゴーゴーバーである「BAKARA」へ入った。

入った瞬間、いきなり衝撃の光景が目に飛び込んできた。

なんといきなり上半身を露出した嬢たちが、ステージで踊っていたのだ。

(写真撮影禁止だったので、店内イメージです。)

そしてすぐにボーイが僕たちの元に駆け寄り国籍を聞いてきた。

僕らが日本人であると答えると、奥の席に案内された。

席に座るとすぐに、日本語が話せるらしい嬢たちが僕らのもとにやって来て、飲み物を頼むようそそのかしてきた。

訳もわからず言われるがままに、飲み物を頼むとすぐに飲み物と共に大量の伝票が僕の目の前に置かれた。

この伝票は後に僕の気分を大いに憂鬱にさせた。

そして飲み物を頼むと、嬢との会話が始まった。

会話とはいっても「何歳?」「出身は?」「彼女はいる?」といった初歩的な問答ばかりで全く面白くない。

途中この流れを変えようと、僕は唐突に「自分はホモビデオに出たことがある」と語り、

その写真を見せたが、嬢はドン引きした様子を見せ、ますます会話は失くなり、しまいには「トイレに行く」といって帰ってこなくなってしまった。

ふと隣をみるとさっきあれほど勇敢な姿を見せたしゃおじょんが両脇に嬢を侍らせ、

鼻の穴を全開にして隣にいた ずおたんに何度も「4Pしよ 4Pしよ」と声を荒げていた。

今回のメンバーのうち、僕としゃおじょん以外の2人は彼女持ちだ。

元々 ゴーゴーバーに行くことですら渋がっていた彼らがそんな誘いに乗るはずがない。

しかしそんな彼らの気分などお構い無しに、しゃおじょんは嬢を両脇に抱え、4Pの交渉に励んでいた。

もはや彼はモーセでもなんでもない。

ただの性欲に支配された猿 「さるじょん」だ。https://bicinemas.com/

彼が交渉を行い、嬢と盛り上がるたびに、僕の目の前に伝票が刺されていく。

少し中身を見るとそこには恐ろしい金額が書かれていた。

ただでさえ友達のそういった姿に、気が滅入っているのに、後の精算まで意識させられ、僕の気持ちは完全に「限り無く漆黒に近いブルー」となっていた。

ずおたんこんりんも不貞行為をしてしまいそうになった葛藤からブルーな雰囲気を漂わせていた。

そんな僕たちを尻目にさるじょんは近くにいた別の日本人に声をかけ、「4P」交渉をまとめあげていた。

彼のあくなき「4P」への執念がこの結果を生んだのであろう。

こういう時の彼のコミュ力は凄まじい。 

性欲は本当に人を強くするのかもしれない。

こうして残されてしまった僕ら3人はもはや羽目を外す気分でもなくなってしまったので、法外な額を払い、店を出た。

街はまだ眠る気配もなく、相変わらずネオンとキャッチがきらめいていた。

しかし僕らはもはやそんな誘惑を目に留める余裕すらなく、鬱屈とした気分で帰路についていた。

「このまま終わっていいのか」

ふと僕の中にこんな感情が沸いてきた。

「おそらく一生に一度しか訪れることのないパタヤで嫌な思い出ばかり残して帰っていいのか」

「女でブルーになった気持ちは男でレインボーにしよう」https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B0_(LGBT)

僕はパタヤにゴーゴーバーの男版「ゴーゴーボーイズ」があるのを思い出した。

僕は2人に「ブルーな気持ちをレインボーにしようぜ」と言って、ゴーゴーボーイズに誘い出した。

こちらもゴーゴーバーと同じく、店に入るとすぐに支配人が寄ってきて、席に案内した後、僕らに男をあてがった。

(撮影NGだったのでイメージです。)

そして中央には写真のようなステージが置かれ、筋肉隆々とした男たちが並んでいた。

僕の元にはカンボジア出身の男がやって来た。彼はとても落ち着いた雰囲気で、僕のブルーだった気持ちを少しずつレインボーに近づけてくれた。

この時、僕は確実に自分がゲイへと傾きつつあるという事実を痛感した。

しばらく彼と話していると、何やら支配人が僕たちの方とステージを交互に指差している。

どうやら僕らにステージへ上がって欲しいとのことだ。

しかしもちろん客は僕たちだけではないし、僕たちは踊りの経験も屈強な筋肉もない。

ただ僕はこの時、漆黒のブルーへ変わった気持ちをレインボーにするためにはこのステージに上がるしかないと思った。

もう迷いはない。

僕たちは意を決して、ステージへ上がろうとした。

すると今度は支配人が「ステージに上がるなら服を脱げ」と言わんばかりに、僕たちの服を指差した。

もうどうにでもなれ。

僕はステージにいる男たちと同じように、パンツ一丁になった。

同じくステージに上がったこんりんも服を脱いでいた。

「何を踊ろうか。」

店には大音量のクラブミュージックがかかっていた。

クラブミュージック…台湾!

僕は台湾でふくよかな白人女性と踊った、「お尻を突き出して振り続ける」という謎のダンスを思い出した。

僕はすぐさまこんりんと共に客席へ向かってお尻を振り始めた。

すると客席は大いに盛り上がり、味をしめた支配人は僕にパンツを脱ぐように指示した。

もはや恥なんてものはない。

僕は指示通りにパンツを半分脱ぎ、自慢のお尻を見せつけた。

会場はその日一番の盛り上がりを見せ、ステージにいた男たちもケラケラ笑っていた。

僕は台湾でこの踊りをした後、とてもブルーな気持ちになっていた。

そんな踊りが2ヶ月後、タイで大いに役立つとは当時 夢にも思わなかった。

明らかに点と点が結ばれた瞬間だった。

僕はこの時、自分の気持ちが完全にレインボーになったのを確信した。

本当は動画があれば良かったのだが、唯一ステージに上がらなかったずおたんが動画を撮ろうとしたところ、注意されてしまったらしい。

締めるべきところは締める。

尻の締まりを重視するゲイらしい対応だ。

同じくゴーゴーボーイズに訪れたこんりんずおたんも僕と同じようにレインボーな気持ちになっているようだった。

しかもこれだけ僕たちをレインボーにさせてくれたのにも関わらず、ゴーゴーボーイズの値段はゴーゴーバーの時の半分以下。

本当に天へも昇れるような気分だった。

僕は今後、パタヤでおすすめのスポットを聞かれたら迷わずこのゴーゴーボーイズを答えるだろう。

聞くところによると、ゴーゴーバーの女を持ち帰ったさるじょんは4Pが出来なかったあげく、法外な額を請求され、さらには謎の病気によって以後2日間、腹を壊したらしい。

やはり冒頭にあった「ゴーゴーバーに行くような男はいつか地獄に落ちる」という言葉は正しかったようだ。

しかし僕は今回この言葉に少し書き加えたい。

「ゴーゴーバーに行くような男は地獄に落ちる。ゴーゴーボーイズに行くような男は天へも昇る。」

オシリアに気をつけろ

知っている人もいるかもしれないが、僕は最近必然の出会いをきっかけにお尻を酷使している。

僕の尻を求め世界中からやってきた猛者たちの要求に応えようと日夜フル開閉した僕のお尻は限界を超え、焼き付くような痒みを発生させるようになった。

僕は悩んだ。

一度踏み外してしまった道からもとの道へもどろうか。

しかしいまここで僕が第二線を退いてしまったら、僕の尻を求め集まってきた豪傑たちはどうなってしまうのか。

もしも彼らが処理しきれなかった自らの欲望を破壊衝動へと変え、店を破壊し、街に火をつけ、男を貪るといった具合でこの街の全てを壊してしまったら…

僕はどう責任をとればいいのか。

いま世界の命運は僕の尻にかかっているといっても過言ではない。

となれば答えはひとつ

「今後も戦い続ける」

僕はこの世界を陰から支えるために戦士の持病ともいえる痒みと向き合い続けるしかないのだ。

どのようにして痒みと向き合えばよいのか。

ひたすら我慢することができれば話は簡単だ。しかし尻に生じる「痒み」というのは虫刺されで発生するようなそんじょそこらの痒みとはわけが違う。

普段は意識していても、就寝中やトイレ後に無意識のうちに手が伸びてしまう。

一度掻いてしまったら最後、この「痒み」たちは永い眠りから覚め、尻という名の楽園を謳歌するかの如く思う存分に暴れ回り、僕の尻を破壊していく。

この「痒み」をどのようにして対処しようか。僕は来る日も来る日も頭を悩ませた。するとある日、興味深いCMが僕の目に飛び込んできた。


「お尻の悩みにオシリア♪」


そのCMは「お尻」という放送コードギリギリの内容をポップなミュージックとキャッチーなイラストでまるで高級な香水でも扱っているのではないかと感じさせるCMを繰り広げていた。

僕はこのたった15秒間のCMに魅了された。

この世には自分と同じようなお尻への悩みを持った人がいる。そしてそうした悩みをもった人々を明るく助けてくれる社会がある。

この世界もまだまだ捨てたものじゃない。僕にはこの素晴らしい社会を支える義務がある。

僕はこのCMを観た次の日に迷わずドラックストアに向かい、世紀の秘薬「オシリア」を購入した。

高揚した。

なにせ幾度となく人々の尻を救って来た秘薬「オシリア」を手に入れたのだから。

もちろんその日もいつものように「痒み」が僕のお尻を襲った。

しかし今日は「オシリア」がある。

今日さえ我慢すれば、「オシリア」が全てを解放してくれる。

僕は頭の中で「オシリア」「オシリア」と何度も唱えて、必死に「痒み」をこらえた。

こうして「痒み」をこらえ帰路についた僕は、家に着くとすぐにお尻を出した。

「ついに解放される」

思えば長い戦いだった。これまでの人生でこんなにお尻について深く考えたことはなかっただろう。

僕は満を持して慎重にバッグから「オシリア」を取り出し、ゆっくりとお尻に塗りたくった。

「痛い!」「痛い!」

なんだこの痛みは!?

「オシリア」を塗った瞬間、

地獄の業火が宿ったかのような強烈な痛みが僕のお尻を襲った。

僕の安易な「オシリア」の使用が「痒み」たちの逆鱗に触れたのだ。

自らのプライドを刺激された「痒み」たちは次々と痛みの業火に姿を変え、僕のお尻を焼き付くした。

「オシリア」は秘薬ではなかった。

皆さんに1つだけ伝えたいのは、

決して安易な気持ちで「痒み」を刺激してはならないということだ。

「痒み」たちは己の痒生をかけて痒みを作り出している。

彼らの気概に答えるためには、僕たちも「オシリア」などという姑息な手に頼ることなく人生をかけて彼らに向かい合わなければならないのだ。

「痒み」と僕の戦いはこの先も終わりを見ることはないだろう。

to be continued…

1000円で手に入れることができる真のサービス

ラインペイがいま登録者同士で1000円を送り合える狂気のキャンペーンを行っている。

ラインペイを使ったことがある人なら分かると思うが、ラインペイといえば、支払いが終わるたびに、「クジに挑戦!」といった無邪気なメッセージを送ってきては、

「1円当選 おめでとうございます!」という僕を有邪気な気分にさせる結果を送りつけてくる忌々しき乞食団体のイメージが根深い。

その乞食組織が今回1000円を配布するというキャンペーンをやったのだから驚きだ。

僕の乞食友達たちも早速このキャンペーンに参加し、僕に1000円を送ってくれた。

僕は久しぶりに1円以外の金額がラインペイに追加されたことを大いに喜んだ。

この1000円を何に使おうか。

「食事代、コスプレ、イソジン…」

世の中 1000円あればいろいろな物が買える。

1000円で救うことのできる命もたくさんある。

僕の邪気に溢れた想像力では、計り知れないほどの力を1000円は持っている。

1000円で何ができるのか考えていると、以前1000円で手に入れたある奇妙な体験が僕の頭の中に浮かんできた。

それは例のごとく冷たい北風が吹き荒れていたある春の日のことだった。

例のごとく性欲に餓えた「流山のバイアグラ」がこんなことを言ってきた。

「激安ピンサロ行こうぜ。」

以前も紹介したが、彼は「風俗ブロガー」として、極上の至福を求め、ありとあらゆる風俗への潜入を試みる性欲の権化だ。

性に関していえば、彼の発言にしたがっていればまず間違いはない。

僕らはすぐに「都内 激安ピンサロ」というワードで検索をかけまくった。

「都内」で良いものがなければ、次は「新宿」、「新宿」でだめなら、次は「池袋」

といった具合に手を変え、品を変え、執念深く調べた。

普段大学のレポートの文献を調べる際には、1度検索して良いものがなければ、すぐに諦めてしまう僕らからすれば、考えられないほどの執念である。

こうして執念深く調べていくと、ある興味深い店が僕らの前に現れた。

http://aitata-o.com/top/

見よこのビジュアル。

「あ、痛たた!」といった強烈なネーミングもさることながら、危険色の代表格でもある黒と黄色を基調としたホームページは訪れる者を恐怖の渦へ引きずり込む。

それにこの店にはなんと「10分1000円」というイカれたコースもあるそうだ。

(ふつうのピンサロは30分4000円~が多い。)

僕らは迷わずこの店に足を運ぶことに決めた。

こういった店に行く楽しみの1つとして、「在籍一覧を見る」が挙げられると思うが、「あ、痛たた!」のような地雷店ではそれは当てはまらない。

出勤一覧を見れば見るほど、恐ろしい気分になってしまうのは、前回の人妻パラダイスで経験済みだ。

しかし恐ろしいと分かっていることほどやってしまいたくなるのが世の常だ。

僕らは店に向かう途中、ついつい「在籍一覧」に目を通してしまった。

期待を裏切らない恐ろしさだ。

僕の息子たちが次々と死んでいく音が聞こえた気がした。

ただ「在籍一覧」を見て震え上がり、店へ向かう足取りが重くなった前回とは違って、

今回は前回の経験から「死ぬことは絶対にない」ということを理解していたので、動揺から足取りが重くなることはなかった。

こうして平常心を保ちながら歩いていると、すぐに奴が目に飛び込んできた。

前回とはうって変わって威風堂々とした態度で中に入ると、いつものようにイカしたボーイに無駄に妖艶な暗闇に包まれた1畳ほどの狭いブースに案内された。

しまった。今回は二人で来たため、ブースが隣同士だ。

これでは「流山のバイアグラ」の想像を絶する媚声が聞こえてしまう。

「大丈夫、媚声ぐらいで人間は死なない」

こんなことを考えていると先に隣のブースに黒い影が現れた。

僕は思わず笑ってしまった。

だいたい風俗のホームページ写真というのは、偽りがあるというのが普通だが、

この女性はホームページと全く同じなふくよか体型をしていた。

「あいつ大丈夫かな。」と隣のブースを心配していると、すぐに僕のほうにも影が近づいてきた。

驚いた。

なんと隣に来た女性よりも2倍近くふくよか体型の女性が僕のもとにやって来たのだ。

彼女は驚き硬直した僕をよそに10分という短い時間を無駄にしないために、すぐにサービスを始めた。

キス、フェラチオといった基本サービスは言うまでもなく、彼女の大柄な体格を生かしたハグは僕がこれまで犯した罪や不道徳を全て包み込んでくれるような感触を与えてくれる素晴らしいものだった。

これはまさしく本物のサービスだ。

1000円でこれだけ素晴らしいサービスを提供してくれるとは、日本のサービス業も捨てたものではない。

「自分たちにしかできないサービスを」という日本のサービス業の真髄が「あ、痛たた!」にはつまっている気がした。

冒頭にも述べたようにいま極悪非道で名高いラインペイが1000円を配布するという名誉挽回をかけたキャンペーンを行っている。

ただで1000円を手にしたラインペイユーザーたちはいま1000円の使い道にさぞかし悩んでいることだろう。

そんな時はぜひこの「あ、痛たた!」に行って真のサービスとは何か体験して来てほしい。

伝えたいことも伝えられない世の中を売り飛ばしたい

僕はときおりこんな質問を受けることがある。

「買ったコスプレはどうしてるの?」

僕がこれまで買ってきたコスプレの衣装は全部で20着を越えている。

その全てを僕の4.5畳の部屋に詰め込んでしまえば、僕の部屋は近隣住民からの村八分の対象となってしまうだろう。

じゃあどうしているのか?

答えは簡単。「メルカリへの出品」だ。

「一度着たコスプレなんて売れるの?」といった意見もあるかもしれないが、

何を隠そう世は空前のコスプレブーム。

僕が出品したコスプレのほとんどは一週間もたたない内にばんばん売れていく。

中には買った額よりも高く売れるものもあるほどだ。

とりあえず就職したくないという理由で企業に手を出そうとする大学生はいますぐコスプレ転売を始めるべきである。

しかしこのコスプレブームにすら乗り損ねてしまった憐れなコスプレたちも当然のごとく存在する。

僕は基本的に1度着たコスプレは2度と着ないというポリシーを持っている。

そのためあえなく売れ残ったコスプレたちは二度と日の目を見ることなく朽ちていく。

いかにしてこのコスプレたちにもう一度晴れ舞台を与えるか。

メルカリではコスプレを着た写真を商品説明に加えることができる。

しかし本当のコスプレの素晴らしさというのは実際に見てみなければ分からない。

となると答えは1つ。

「実際に着る」だ。

僕にとって今まで着てきたコスプレたちは

大学生活という人生の夏休みを共に戦った戦友だ。

この戦友たちが押し入れの奥で腐っていく姿を黙って見ている訳にはいかない。

僕はこれまでのポリシーを破り、

実際に多くの学生が参加する講義に売れ残ったコスプレで参戦し戦友の素晴らしさを宣伝することにした。

1着目のコスプレはその名も

「うんちの男体盛り~泣き顔を添えて~」だ

このコスプレは悪名高き禁酒会時代に着たことで無名なコスプレだ。

当時は「酒をこの世から無くす」という危険思想をヒントに「うんこが汚いわけないだろ」という狂気の理論を打ち出していた。

僕はこの理論はうんちのコスプレをしたからこそできたのであると信じている。

普段から真面目な生活を送る大学生もみんなどこか狂気性を必ず持っているはずだ。

その狂気性を手軽に引き出すことのできるうんちコスプレは売れ残っているのが不思議なほどの良品である。

僕はこのうんちコスプレの素晴らしさを広めるために大事な入場服にこいつを選んだ。

そしていつものように20分ほど遅刻して、講義に参加すると、僕の狙い通り、50人ほどの受講者の視線が一気に集まった。

普段ならここで何事もなかったかのようにうんちコスプレのまま講義を受けるのだが、今日は他のコスプレの宣伝もある。

この視線が集まるという一瞬のチャンスを逃してはいけない。

僕は迷わず、うんちコスプレを脱いで2着目の

「意味不明な奴はインナーにスイカを着ている」に着替えた。

このコスプレは僕が本ブログの方向性について1つの手がかりを見つけた時に着ていた大変思い出深いコスプレだ。

もしあの時スイカを着ていなければ、

僕は未だにこのブログの方向性を定めることができていなかったと思う。

スイカコスプレが僕の進路を決めてくれたといっても過言ではない。

これだけ素晴らしさスイカコスプレを僕の手元だけに置いておくのは勿体ない。

僕が今回参加した講義では、就活を控えた3年生がとても多い。

彼らもまた僕のようにスイカコスプレをして自分の進路を明確にして欲しい。

そんな思いを込めて僕は2着目にスイカを選び、講義の大半をスイカコスプレで過ごした。

そして講義も終盤に差し掛かり、いつものようにコメントペーパーを書く時間を迎えた。

僕は遅刻したため、コメントペーパーをもらえなかったことを口実に前へ出て最後のコスプレ宣伝をしようと考えた。

最後の3着目は

「オオカミはあなたにかけがえのない経験を届けます。」だ。

このコスプレは僕が人生で初めて職務質問というかけがえのない貴重な体験を手に入れた時に着ていたとても思い出深いコスプレだ。

オオカミコスプレをしていなければ、そのような経験は間違いなく手に入れることが出来なかっただろう。

このオオカミコスプレはそうした貴重な体験を手繰り寄せる不思議な力を持っている。

いま売れ残っているのは間違いないなく奇跡と言えるだろう。

就活でアピールできるような貴重な体験を求めている大学生たちにピッタリの代物だ。

僕はこのオオカミコスプレの貴重性を伝えるために、オオカミマスクを被って前へ出た。

さっきまでうんちコスプレをしていたやつが急にオオカミに変わっていたら、「こいつ何着持ってるんだ?」といって

いくら他人に興味の無い大学生たちでも気になってメルカリのアカウントを聞いて来るだろう。

しかし現実は残酷だった。

周囲からはクスクスといった冷笑がこだまし、

先生からは

「何やってるんですか?」「(頭)大丈夫ですか?」と聞かれる始末。

僕のコスプレにかけた思いは全く伝わることはなく、ただただ50人の前でコスプレでスベるという醜態を晒しただけであった。

伝えることというのは本当に難しい。

時間制限のないブログと違って、

現実世界で僕に与えられる時間はとても短い。

僕はこれまでこの短い時間で、自分を伝えるのにはコスプレという視覚データを用いるのが一番だと考えていたが、

今回の経験からコスプレだけで何かを伝えるというのはとても難しいと感じた。

コスプレを超越した何かを生み出す。

今後の課題はこれになるのだろう。

近い将来 恐ろしい税金が日本を席巻する

所得税 相続税 酒税 たばこ税 関税

この世にはありとあらゆる税金が存在する。

税金の種類は年々増え続け、

今では日本は世界2位の重税国とも呼ばれている。

これらの税金の中には特定の市町村に住居をかまえることで発生する住民税や、

食品を購入することで発生する消費税といった人間生活に欠かせない衣食住に関わる税金も存在する。

僕はこうした見境のない重税化の進む日本において、いつかある恐ろしい税金が課される日が来るのではないかと危惧している。

うんこ税だ。

その名の通りうんこ税はうんこをした者に課される税金である。

この図でもわかるように、うんこを処理するためには莫大な時間とお金がかかる。

にもかかわらずこの国のうんこ製造機たちは毎日勤勉に製糞をしている。

つまり現在この国では無償でうんこ処理が行われているのだ。

この状況をエリートうんこ製造機集団たちが見逃すはずがない。

彼らはいつか日本が財政的に困難状況に陥ったとき、この圧倒的に損をしているうんこ処理業界への改革に目をつけるだろう。

一般的に日本製のうんこ製造機たちによる1日の生糞量は200gとされている。http://www.eiken.pref.kanagawa.jp/014_kids/14_infection_013.htm

これを日本の人口1億7000万人でかけると

1日に約25400トンのうんこが製造されていることになる。

1日2540台もの10トンうんこトラックを作り出せるのだ。

冒頭にも述べたように、うんこを処理するためには莫大な金がかかる。

うんこが農業用肥料に製糞されていた時代ならともかく、

一部の愛好者を除き、全く活用されることなく惰性で製糞されるうんこたちは明らかに金食い糞だ。

この巨大な赤字を出しているうんこ処理産業を改革するには、

うんこが有効活用されていたという過去の栄光にすがり、いまなお無意味にうんこを製糞し続けるうんこ製造機たちに税金を課して、

彼らのケツに火をつけるしかないないだろう。

うんこに一定の税金をかければ、

「無理な食生活をしてもうんこすれば解決♪」なんていう甘い考えも減り、結果的に国民の食生活も改善し、医療費の軽減にもつながる。

以下がうんこ税導入のメリットだ。

1 莫大な赤字を出しているうんこ処理業界の財政健全化。

2 うんこ頼みの無謀な食生活減少による医療費軽減。

3 本当に必要な時のみにうんこが製造されることでうんこの大幅な品質向上。

このようにうんこ税の導入によるメリットには枚挙にいとまがない。

一部には「いやいや うんこしないと人間死んじゃうんだからさすがにうんこ税はないでしょ。」という楽観的な意見もあるかもしれない。

しかし僕が最初に紹介した実際に存在する税金たちを見て欲しい。

これらの中の消費税や住民税は直接人命に関わる分野なのにも関わらず税金がかけられている。

自分たちは素晴らしいうんこを製造していると自糞しているエリートうんこ製造機たちはいくら人命に関わる分野であろうが、金になると分かれば容赦なく税金をかける。

今回紹介したうんこ税のメリットを考慮すれば、そう遠くない将来に彼らがうんこ税を作り出す可能性を水に流すことはできない。

いつか現代を税の心配をすることなく、うんこ製造に勤しめる幸せな時代だったと表現する時代がきっと来る。

僕たちはこの当たり前の幸せを噛みしめて

今日も勤勉に踏ん張り続けなければならないのではないか?

覗き部屋を通じて見えた風俗ブロガーの覚悟と矜持

僕は最近風俗へ行っていなかった。

というのもここ数ヶ月、

沖縄の最安デリへル庶民派デリヘル某ビデオの出演といった壮絶な性体験を経て、

自分の性に対する考え方について、考え過ぎてしまって、純粋に風俗を楽しむことができなくなってしまった。

以前は毎日自らを慰めなければ、眠れないほどの落ち込み症であった僕は

最近この落ち込み症がさらに酷くなり、

いまや慰める気力すら失ってしまった。

人間本当に落ちんこんだ時は、

慰める気力すら起きないものである。

そんなある時、「流山のバイアグラ」という異名を持つほどの精力を誇るしゃおじょんがこんなことを言ってきた。

「覗き部屋行ってみね?」

流石は「流山のバイアグラ」

風俗で多くのものを失ったのにも関わらず、

先月台湾で至福の体験をしたことですっかり忘れている。(詳しくは彼のブログを参照https://dobunezumidesu.hatenablog.com/entry/2019/03/01/194102 )

僕は最初に書いた通り、すっかり精力を失い、身も心も疲れはてていたので、

当初 全く乗り気ではなかった。

その旨を彼に伝えると、どうやら彼もその日の朝に自らを慰めたばかりで、調子は良くないとのこと。

「じゃあ何で行きたがるの?」と僕が聞くと

彼はこんな答えを出した。

「俺は風俗ライターだから行くしかないんだよ。」

圧倒的な精力を武器に世界中の風俗に潜入し、その実態を赤裸々にブログに綴るしゃおじょん。

最近では早稲田大学風俗研究会を設立し、風俗文化の普及に励んでいる。

僕はこの時、彼の風俗ライターとしての熱い想いを目の当たりにした。

彼にとって風俗に行くことはもはや一時の快楽のためだけではなく、立派な仕事のひとつなのだ。

今回は彼が仕事に向き合う姿を捕らえる大変貴重なチャンスだ。

僕はこんな光栄な機会を無にしようとした己を恥じて、しゃおじょん氏の仕事現場に同行させて頂くことにした。

さて今回行った覗き部屋だが、

この写真を見て分かるように、

欲望に支配された街 歌舞伎町の中でも一際異彩を放っている。

中に入ると、すぐに長く薄暗い階段があり、そこを下ると怪しげな男が受付をしていた。

男は僕たちを見つけるとすぐに、

大人2100円、学生1600円という料金説明をした。

500円の割引。とても大きい。

この500円でどれだけ多くの人が救われるだろうか。

僕は自分が大学に進学した意味を再確認した。

料金を払い、安堵したのも束の間、

男は盗撮防止を名目に僕たちに携帯とその他電子機器を預けろと言ってきた。

風俗での盗撮はもちろんご法度だが、

これまでは携帯を預けろと言われたことはない。

もちろん演者を盗撮するつもりなどさらさらないが、

雰囲気を伝えるために何枚か中の写真を取りたかった僕にとっては大きな誤算だった。

しかし受付の周辺には今まで盗撮がバレた客の写真と身分証明書が晒し首のように張られていた。

僕が将来子どもを持って、その子どもがここに来たときに、父親の写真が張られていたらどうだろうか。

僕はこの想像を絶する未来に耐えかねて、しぶしぶ携帯とパソコンを預けた。

こうして受付が全て終了すると、

番号札を渡され、受付の横にある2畳ほどの小さな待合室に案内された。

そして他の風俗と同じく、やたら古いアダルトビデオが流れる待合室で、他の客とともに、しばし気まずい待ちをした後、

ストリップショーの客席に案内された。

客席と言えば聞こえはいいものも、

実際のところ覗き部屋の客席は

人が1人通れるくらいの狭く暗い廊下に、

仕切りがおかれ、5つほどのブースが形成されていて、

ブースの中に入ると小さな椅子と、ティッシュが置いてあり、前面が全てガラス張りになっていて、

ガラス越しに際どい水着を着た演者の姿が見えるという粗末な作りだった。

しばらく座っていると、

この妖艶な雰囲気には場違いな妙にアップテンポな曲がかかりだした。

某サロンもそうだがなぜ風俗店はアップテンポな曲をかけたがるのが?

自分を慰める時にわざわざ湘南乃風をかけるか?

経営者たちは商売がうまくいっていて、

自分を慰める必要がないからわからないのだろう。

それはさておき、話を戻すと

場内ではこのアップテンポな曲に合わせて、演者が際どい水着で体をくねらせるという奇妙な「踊り」を始めていた。

これを「踊り」と表現して良いのかは僕にはわからない。

ただひとつ言えることはこの奇妙な「踊り」は明らかに僕の感情を無に近づけていったということだ。

「踊り」を行っている最中、演者は鏡越しに情に餓えた客がいるという事実に堪えられないのか、ずっと別の方向を向いていた。

そして明らかに視線の合わない状態で、演者は僕のほうに近づき、下着の陰部付近についたヒラヒラを上下に降った。

この不思議な誘惑は、女の裸を見ても全く興奮しない僕の感情を完璧に吸いとった。

僕は完全に虚無になった。

その後はショーが後半になるにつれて、不思議なあえぎ声が場内にかかり、それに合わせて演者も胸→局部の順に下着を脱いでいったが、

僕はもはや何の感情も抱くことなく、

ただただ目の前の奇妙な現実に目を傾けていた。

ふいに僕の虚無感は終わりを告げた。

「抜きやりますか?」

別の演者が僕に向かってこう話しかけていた。

どうやら覗き部屋ではオプションとして

演者がいっしょに慰めてくれるというサービスがあるらしい。

ショーの最中、普段から身長コンプレックスに悩む僕の息子はいつも以上にコンプレックスに悩まされていたため、

そんなサービスを受ける余裕もなく、

僕はすぐに「いらないです。」と返事をした。

すると彼女はあろうことか、僕に聞こえるほどの大きな音で舌打ちをして、その場を去っていった。

後でしゃおじょんに話を聞くと、彼もまた同じように舌打ちをされたとのこと。

そして最後にショーは「イク イク イク アーン」といった大げさなあえぎ声が場内にこだまするとともにあえなく終了し、

僕は言いがたい虚無感を抱えて覗き部屋を後にした。

僕はこの虚無感をすぐに誰かと共有したかったので、

すぐにしゃおじょんにその日の体験を話した。

すると彼も僕と同様にあまり良い思いをしていなかったらしく、

もう二度と行かないと言いたげな感じだった。

僕は歴史上類を見ないほどの精力を持つ彼ですらこのような反応をしたことで少し安心した。

しかし 次の瞬間そんな僕の安心を吹き飛ばす言葉を彼は発した。

「俺 1回抜いたわ」

 は??????

何言ってんだこいつ。

あの環境で抜いた?

覗き部屋のブースの中は人が1人座れるくらいの狭い部屋だ。

それにあの内容。

どう考えても抜ける要素はない。

詳しく話を聞くと、彼も実際かなり覗き部屋を渋く感じていたそうだが、

風俗ライターとして抜かない訳にはいかなかったとのこと。

いくら風俗のサービスが悪くても、

それに文句をつけることなく、

無心で性欲を高め、発散する。

素晴らしい。

これこそ真の風俗ライターだ。

配偶者がいるのにも関わらず、

一時の快楽に溺れ風俗へ足を運ぶような奴が多いこの腐った世の中で

彼ほどの覚悟を持って風俗に行く男がどれほどいるだろうか?

ちょっと風俗のサービスが悪かったぐらいで、こうしてブログに憂さ晴らしをしている僕とは雲泥の差だ。

彼は圧倒的な精力だけでなく、風俗に行く上での並々ならぬ覚悟も兼ね備えた最強の風俗ブロガーだ。

今回はそんな彼の超人的な一面を垣間見ることができた貴重な経験だった。

今後の彼の活躍に目が離せない。