足臭にまつわるエトセトラ

なぜ人の足は臭くなるのか。

生後20年間足臭に悩まされている僕にとってこの問題は笑い話ではすまない。

うっかり自分の足臭を嗅いで死亡する人生にはなりたくない。

足臭を持った者の人生は悲惨である。

学校では自分の使った靴をたらい回しにされ、家では足を洗うまでは家に入るなと罵られる。

足の臭いと人権は反比例していくのである。

足臭をなんとか打破したい。

はやく人間になりたい。

こうして僕の足臭との戦いがはじまった。

まず僕は足臭の原因を突き止めることにした。

しかし開始早々大きな見落としがあることに気づいた。

足臭は足が存在するために起こるのであって、足を切ってしまえば足臭は起きないのである。

なんだ 簡単なことじゃないか。

 足を切るために包丁を足に向けたが、

ここで足を使わない移動方法の苦しみがフラッシュバックした。

一生コロコロでしか移動できないなら、足臭の汚名を受けたほうがましである。

もう一度足臭解決法を真剣に考えた。

そして出た答えは放置であった。

足臭=悪という固定観念を捨てればいいのだ。

第一 臭いというのがどうして悪になるのか。

この世の美味しい食べ物はたいてい臭い。

チーズ 納豆 肉 魚 どの臭いもとてもいい臭いとは言えない。

つまり臭い=美味しい 美味しい=善 

臭い=善なのである。

となると臭いという言葉は全て褒め言葉だったのである。

僕はこれまで足臭を悪だと勝手に思い込んでいた。

汚名と感じていたのも全ては思い込みで、実際は褒め言葉だったのだ。

他人の善意を勝手に悪と決めつける。

思い込みというのは本当に怖い。

勝手に悪いことと思い込んでしまうのは良くない。

これからは足臭に誇りを持って生きていこう。

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