まあいいやの精神

昨日1月17日は防災とボランティアの日だった。

僕はボランティア=自衛隊という

安直な思考を持っていたため、

以前からこの日に自衛隊のコスプレをしようと決めていた。

しかし当日になると前日の禁酒祭での疲れから

完全に燃え尽きてしまい家から出る気力を失ってしまった。



思えば1週間ほとんどを

授業が終わるとすぐに直帰か

バイトで過ごしていた1年生の頃に比べて

最近は毎日のように禁酒会で企画をやり、

そうでない日は新しく始めたバイトで

帰りは夜の1時と明らかに飛ばし過ぎていた。

元々僕は予定がなければ

1週間ぐらい平気で家からでない引きこもりなのに

これは少々やりすぎだ。

そこで僕は1日自主全休をして、

次の日に自衛隊コスプレをすることにした。



しかし今日は防災とボランティアの日ではないので、

自衛隊のコスプレは意味をなさず、

僕の服装に疑問を抱く者を

納得させることができない。

このままでは彼らは一生、

今日の僕の服装に疑問を抱きながら死んでいくだろう。

僕のコスプレで不幸になる人を作ってはいけない。

なんとしても僕は

自衛隊のコスプレをした理由を

作らなければならない。



今日は1月18日。

1月18日?

ひらめいた!

まあいいや(118)の日だ!

「本当は昨日が防災とボランティアの日だったんだけど

今日は1月18日だからまあいいやの精神で自衛隊の服着てきた。」

完璧な理屈だ。

これで僕の服装に疑問を抱いたまま

死んでいく人の命を救うことができる。

まあいいやの精神は偉大だ。

こうして理論を固めた僕は意気揚々と

キャンパス内に乗り込んだ。

キャンパスでは禁酒会と同じタイミングで発足し、

早稲田大学内で勢いに乗っている情熱プロジェクト

書き初め大会を行っていた。

僕は禁酒会の代表として禁酒の精神を広げるために、

「禁酒」という二文字を書き上げた。

彼らは僕が毎日コスプレをしているのを知っていたので

お約束のようにまた「今日は何で自衛隊なんですか?」と

コスプレの理由を聞いてきた。

待ってました。

僕は心のなかでガッツポーズをして、

自信満々に先ほどの理屈を述べた。

するとどうだろう。

理屈は全く伝わらず、

彼らはただただ呆気にとられていた。

今回の理屈はこじつけが過ぎていたようだ。

この寒いなか活動している彼らに対して

さらに寒い理屈をぶつけてしまい大変申し訳ないと思っている。

でも僕は最後にこう言いたい。

「まあいいや」



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。