おれ アルパカです。

ヤギ。

アルパカ。

写真で見ればこの2匹の違いは一目瞭然だ。

しかし僕は今日衝撃の現実を目の当たりにした。



話は先週にさかのぼる。

僕はいつものようにコスプレを探すために

アマゾンを徘徊していた。

最近は日付に合わせてコスプレをすることが多く、

コスプレの自由な格好をするという

本来の目的が失われかけていたので、

僕はもう一度初心に帰り、

パッと見で笑えるコスプレを探していた。

探し始めること数分。

出会ってしまった。

この面白さのあまり恐怖すら感じそうになるコスプレに。

僕はこいつを見つけた瞬間、

しばらく笑いが止まらなかった。

これを着けて登校すれば、爆笑間違いなしだ。

そして今日ついにこのアルパカマスクを

かぶる日がやってきた。



以前使った白装束を見にまとい、

みんなの爆笑する絵を想像しながら、

いつものようにマスクをかぶり外に出た。

「前が見えない。」

以前牛のマスクを被ったこともあったが、

今回はそれ以上に見えない。

僕が視界不良で車に轢き殺され、

「アルパカ注意」なんて看板ができるのは

来世で本家アルパカになにをされるか分からないので、

僕はさかなくんの要領で頭にアルパカを載せた。

しかし今度はアルパカの顔が上を向きすぎて、

何を載せているのか分からず、

せっかくの面白さが伝わらない。

視界をとるか、面白さをとるか、

僕の答えはもちろん一つ。



面白さだ。

目の前からアルパカが歩いてきたら、

無意識に道を譲るに違いない。

こうして僕はいつものようにマスクを被り、

所属する中国文学コースの演習へ向かった。

待っていたのは想像を絶する冷遇だった。

「怖い」「面白くはない」 

そしてあげくの果てには

「その格好はヤギ?」

なぜお前たちは日本人と韓国人を見分けることができるのに、

こんなにも分かりやすいヤギとアルパカを

見分けることができないのか?

そんな見る目のないお前らに言いたい。

「おれ、アルパカです。」



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