メロンとスイカとレモン

気づいたときにはもう

街からスイカが消えていた

僕は本日12/13がビタミンの日であることを知った。

ビタミンとくだものは同じ4文字

という安直な発想で僕は

果物の王様ドリアンと同じ

果物というカテゴリーに所属する

スイカのコスプレをすることにした。

そして前日の記事の予告通り

意味不明な奴であり続けるために、

何か果物を配ろうと考えていた。

ここでもまた安直に

スイカの格好をしているのだから、

スイカを配ろうと思って、

果物専門店に向かった。

しかしそこには衝撃の光景が広がっていた。

スイカがない

代わりにあったのはスイカと同じ瓜友達の

メロンだった。

それも奴らは自らの果物界での権力を示すかのように

店の一番上に掲げられていた。

なぜスイカではなくメロンなのか

思えば英語でスイカはウォーターメロンだ。

水っぽいメロン?

同じ瓜友達のはずなのに、

スイカとメロンでは

扱いに差がありすぎるのではないか。

僕は果物屋からも見捨てられたスイカのこと

を思うといたたまれなくなり、

なんとしてもスイカを見つけようと

ありとあらゆるスーパーを訪れた。

しかしスーパーにはスイカはおろかメロンすら

置かれていなかった。

見捨てられていたのはスイカだけでは

なかったのだ。

メロンもまた果物業界から

追放される寸前にあったのだ。

果物屋で高い場所に掲げられていたのは、

権威があるからではなくて、

人気がないから、客の手が届きにくい場所に

追いやられていたからなのだろう。

僕はこの瓜科たちの哀れな境遇を

変えるため

せめて1個3000円のメロンを配ろうと考えた。

しかしメロンの上に不吉な文字があるのを発見した。

「マスク」

以前僕は宇宙人マスクをつけて

登校した際に

キャンパスの守衛から

「マスク」のキャンパス内への持ち込みは

禁止であると伝えられた。

この理論でいくとマスクメロンを持ち込んだ

際にも同じ対応をされることが予想できる。

あの守衛にマスクメロンを

没収されるのはしゃくなので

僕はマスクメロンを諦めた。

しかし前日の予告を裏切らないようにするために、

何とかしてメロンかスイカを調達しなければならない。

有言不実行は人間界を追放される可能性のある大罪だ。

焦った僕はメロンとスイカが無いことを

薄々気づきながらも、

大学付近のマイバスケットに入った。

僕は目を疑った。

なんとそこにはメロンが売っていたのだ。

それも1個100円という破格。

やや小ぶりで黄色いところが少し気になったが、

そういう品種もあるのだろう。

僕は迷わずメロンを購入し、

意気揚々と10分ほど遅刻した授業に乗り込んだ。

まあメロンをあげれば、遅刻なんて

すぐにチャラになるだろう

僕は教授に 「遅れてすいません。お詫びにメロンをどうぞ」と言った。

すると教授は衝撃の一言を言った。

「これはレモンです。」



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